【エコチル特集】日本全国で問題になっている外来生物について考えてみよう!

最近、耳にすることの増えた〝外来生物(外来種)〟という言葉。どんな種類がいて、何が問題なんだろう? くわしく見ていくよ。

 

外国からやって来た生き物

外来生物とは、「もともと日本にいなかった生き物で、海外から人の活動によって運ばれてきたもの」のこと。施設からにげ出したり、ペットとして飼いきれなくなったものを放してしまったりなどして日本に定着。哺乳類や鳥類、魚類だけでなく、昆虫や植物など、その種類はさまざまだよ。

 

外来生物が問題な理由

では、なぜ外来生物はここまで問題になっているんだろう? その理由は大きく分けて3つ。もともとその地域にいる生き物である〝在来種〟が食べられてしまったり、在来種と交雑して雑種を作ってしまったりなど、自然のバランスをくずしてしまうのが理由の1つ。例えば、沖縄県や奄美大島のハブなどを退治するために持ち込まれたフイリマングースは、ハブを食べずに、つかまえやすいヤンバルクイナやアマミノクロウサギを食べ、その結果、在来種のヤンバルクイナとアマミノクロウサギの数は大幅に減ってしまったんだ。

2つ目が、農林水産業や環境への影響。見た目とは逆に気性があらいアライグマは、田畑をふみあらし、農作物や養殖魚を食べてしまう。他にも、千葉県で定着してしまったキョンは、数が増えすぎて街中に出てきてしまい、在来の植物だけでなく、農作物にも被害が出ているよ。さらに、アライグマは人にうつる病気を運ぶことが分かっており、人をおそれないキョンは、接触した人にマダニをうつす危険性も。これが、3つ目の理由となる、人の健康への影響にもつながってくるんだ。

でも、そもそも彼らは、自らの意思で日本に来たわけではない。そのことをきちんと理解し、この問題を考えていこうね。そして、今、アメリカザリガニやアカミミガメなどの外来生物を飼っている人は、最期まで面倒を見てあげてね。

外来生物を見かけたらどうすればいい?

① 大人に知らせる
② 地元の自治体(区役所など)に知らせる
見つけても、さわらない! 近寄らない!つかまえようとしないでね。

 

アライグマによる農業への被害は甚大!!

農林水産省の調査によると、2012年度のアライグマによる農業被害額は約3億3000万円にも達し、約10年間で3倍以上に増加しているんだ。

 

役に立っている外来生物もいるよ!

ヨーロッパ原産のセイヨウミツバチは、ハチミツを作る能力が高いんだ。それ以外にも、野菜や果物の受粉で活躍してくれているよ。私たちの暮らしを支えてくれているんだね。

 

えっ、本当!? これも外来生物!

ヨーロッパからの積荷に付いて日本に来たといわれているオカダンゴムシ。かれ葉や動物の死がいなどを食べ、生態系のバランスを保つのに役立ってくれているよ。

 

外来生物が与える影響とは?

生態系への影響

在来種が追いやられたり、食べられてしまったりなど、自然のバランスがくずれてしまうことがあるよ。

在来種を食べてしまう

在来種の生息・生育環境をうばう。エサのうばい合いをする

近縁の在来種と交雑して雑種を作る

 

農林水産業への影響

野菜や果物、漁業の対象となる生き物を食べるなど、私たちの生活に影響を与えることがあるよ。

農林水産物を食べる

畑をふみあらす

あぜなどに巣穴をほって、田の水がもれる

 

人の健康への影響

毒を持っていたり、かんだりすることにより、私たちの健康に危険がおよぶことがあるよ。

人をかんだり、さしたりする

病気を運ぶ

毒を持っていて危険

 

東京で見かける外来生物

東京都内で見つかったことがある外来生物だよ。見つけたら、おうちの人や先生、近所の人など、大人に知らせてね。

 

アライグマ

●1970年代後半、テレビアニメの影響で飼育ブームとなり、日本各地で飼育個体を捨てたり、施設から脱走したりしたことにより野生化。

●夜行性で木登り、泳ぎも得意。凶暴な性格で、野生での寿命は5年ほどと考えられている。

足跡は5本の指がはっきりわかれ、人の手に似ている。

 

ハクビシン

●江戸時代に持ち込まれた記録も残っているが、戦時中に毛皮用として持ち込まれたものが野生化したと考えられている。

●夜行性で、昼間は木のほら、人家の屋根裏などで休憩している。雑食性で果実や種子を好み、残飯も食べる。

足跡には黒っぽい部分が多く、5本指でツメがある。前足のサイズは4〜5cm。

 

サクラの木が大ピンチ!

2012年に愛知県で確認されて以来、各地で見つかり始めたクビアカツヤカミキリ。並木や学校のサクラ、農園のモモやウメの木が弱ったり、かれたりして被害が広がっているよ。

クビアカツヤカミキリ

©森林総合研究所

●成虫は6〜7月ごろに現れ、2週間以上生きる。

●幼虫は木の中で、木の皮の内側を食べて2〜3年かけて成長する。

木の根元近くを注意して見てみよう!

ひき肉みたいなフラス(木くずとフンが混ざったもの)が木の根元にあれば、その木にクビアカツヤカミキリの幼虫がいることが分かるよ。

 

クイズ『外来生物はどれだ?』

外来生物だと思うものはどれだ?

【答え】キョン、オオヒキガエル、ウチダザリガニ、アカミミガメ、ソウシチョウ、ドバト 、アカゲザル

エコチルとは?

エコチルとは、「エコロジーチルドレン」の造語で、
「子どもたちに、もっと環境に関心をもってもらえる機会をつくろう」
「地域社会と学校、家庭をエコでつなぐプラットフォームとなろう」
という思いから、札幌版を2006年、東京版を2013年に創刊いたしました。

地域社会(学校、家庭、行政、NPO、企業)をエコでつなぎ、「地球を守るためにできること」を子どもたちと一緒に考えていく−それが「エコチル」です。

創刊:2006年4月
部数:76万部(北海道版25万部 東京版31万部 横浜版20万部
頻度:毎月1回(北海道版 毎月中旬、東京版・横浜版 毎月上旬)
体裁:B判タブロイド、フルカラー、8P〜24P
配布:北海道版 北海道内 公立小学校約1040校(配布率99%)
   東京版 東京23区公立小学校約747校(配布率90%)
   横浜版 横浜市内18区の約343校
   ※その他 児童会館や公共施設などにも設置
(2019年2月時点)

※エコチルは、株式会社スクルーと提携している株式会社アドバコムが発行する機関紙です。
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