【エコチル特集】日本だけでも3,000種以上!絶滅のおそれがある野生生物“絶滅危惧種”について考える

 

日本だけで3000種以上、世界では約3万種の生き物が絶滅のおそれのある野生生物として、リストアップ されているよ。その原因は何で、なぜ絶滅してはいけないんだろう? 今回は、絶滅危惧種について学んでいこう!

生き物は密接につながっている!

日本には、分かっているだけで9万種以上もの多様な生き物が生息しているよ。実は、その多くが人間の活動によって生存がおびやかされているんだ。  

これまでの長い地球の歴史の中で、5回の生物種の絶滅があったことが化石などから明らかになっているよ。そのどれもが、長い時間をかけて自然に起こっているのに対し、現在は、かつてないスピードで多くの生き物が絶滅しつつあるよ。  

なぜ生き物が絶滅すると困るんだろう?  

それは、それぞれの生き物は自然の中で密接につながっているから。1種類の生き物が絶滅しただけで、その生き物を食べてきた生き物も生きられなくなってしまう。このように生態系のバランスがくずれると、自然環境全体に大きな影響をあたえてしまうことになるんだ。  

それに、私たちも自然界から多くの恵みを受けているよ。例えば、パンの原料の麦は野生の穀物を品種改良した物で、病気の治療に使われる薬の中には、生き物の成分から見つけられた物も。その他、衣服や住居の原材料などもあるよ。

絶滅したら 二度ともどらない!?

また、大昔に繁栄した恐竜のように、生き物がいったん絶滅してしまうと、二度と地球上に戻ることはなく、人間の手でよみがえらせることもできない。人間のさまざまな活動のために多くの種が地球上から失われるとしたら、それは、私たち人間だけでなく、地球の全ての生き物や生態系に影響をあたえることになってしまうよ。  

だからこそ、これ以上、生き物が絶滅しないよう、野生の生き物と人間が共存していける社会を目指していこうね。

 

種の絶滅速度

資料:ノーマン・ワイヤー著「沈み行く箱船」(1981)を基に作成

出典:環境省「日本の絶滅危惧種」
https://www.env.go.jp/nature/yasei/ex-situ/step0.html

 

日本でも絶滅危惧種が増加中!!

2012年に環境省から発表された「第4次レッドリスト」の第5回目の改訂版として「環境省レッドリスト2020」が公開。新たに絶滅危惧種40種が増加し、合計3,716種となったよ。

● 新たに追加された主な生き物 ●

分類群名和名(レッドリスト2020)
哺乳類シベリアイタチ(※1) 
両生類アブサンショウウオ 
昆虫類タイワンタイコウチ 
昆虫類コフキオオメトンボ 
哺乳類房総半島のホンドザル(※2) 
哺乳類 紀伊山地・鈴鹿山地のカモシカ(※2) 
鳥 類オオセグロカモメ(※3)

※1 旧和名のチョウセンイタチで『レッドデータブック2014(哺乳類)』に掲載
※2 絶滅のおそれのある地域個体群
※3 準絶滅危惧

出典:「環境省レッドリスト2020」随時見直し評価種一覧
http://www.env.go.jp/press/files/jp/113668.pdf

 

なぜ生き物が絶滅するの?

なぜ生き物が絶滅してしまうんだろう? その背景を見ていくよ。

森林の伐採や開発化学物質などによる 環境の悪化
経済の成長に伴って、原野を切り開いて工場や団地を建て、干潟をうめ立ててコンビナートにするなど、開発を優先してきたため、生き物のすみかがうばわれているよ。気温の上昇で生き物の生態系が変わったり、気候変動による自然災害ですむ場所が破壊されたりしているよ。また、農薬などの化学物質のために生き物が弱ったり、死んだりしているんだ。
外来種が在来種の すみかをうばう乱獲や密猟
ブラックバス、グリーンアノール、マングースなど、他の地域から持ちこまれた外来種によって、元々そこにすんでいた在来種が食べられたり、すみかをうばわれたりしているよ。めずらしい生き物をペットにしたい、はくせいにしたい、毛皮や漢方薬の材料に使いたいなど、生き物が高額で売買されることから、乱獲や密猟が後を絶たず、個体数を減らしているよ。 
里地や里山の放置 
 
人の手が加わることによってバランスが保たれていた里地や里山。過疎化や高齢化で手入れされなくなったことで、環境が変わってしまい、生き物がすめなくなってしまっているよ。 

 

絶滅が心配される生き物たち

国際自然保護連合(IUCN)や環境省が発行するレッドリストにのっている、絶滅の危機にある生き物たちだよ。

アフリカゾウ
ユキヒョウ
キリン
ラッコ
トラ
シマフクロウ
ワオキツネザル
オランウータン
ジュゴン
コウノトリ
オカピ
トナカイ

 

生き物を絶滅させないために私たちにできることは? 

  • ペットや外来種を自然の中に捨てない
  • めずらしい野生の生き物をペットにしない
  • 野生の生き物にえさをあたえない
  • 森や川などへ遊びに出かけたときのごみは持ち帰る
  • 絶滅のおそれのある生き物やその加工品を、海外からのお土産にしない
  • 身近な自然に関心を持つ

参考:環境省「レッドリスト」
https://www.env.go.jp/nature/kisho/hozen/redlist/index.html 

IUCN「レッドリスト」
https://www.iucnredlist.org/ja


[参考]
環境省「危機の原因は何だろう?」
https://www.env.go.jp/nature/biodic/inochi/pdf/03.pdf

環境省「日本の絶滅危惧種と生息地域外保全」
https://www.env.go.jp/nature/yasei/ex-situ/what.html

 

エコチルとは?

エコチルとは、「エコロジーチルドレン」の造語で、
「子どもたちに、もっと環境に関心をもってもらえる機会をつくろう」
「地域社会と学校、家庭をエコでつなぐプラットフォームとなろう」
という思いから、札幌版を2006年、東京版を2013年に創刊いたしました。

地域社会(学校、家庭、行政、NPO、企業)をエコでつなぎ、「地球を守るためにできること」を子どもたちと一緒に考えていく−それが「エコチル」です。

創刊:2006年4月
部数:76万部(北海道版25万部 東京版31万部 横浜版20万部
頻度:毎月1回(北海道版 毎月中旬、東京版・横浜版 毎月上旬)
体裁:B判タブロイド、フルカラー、8P〜24P
配布:北海道版 北海道内 公立小学校約1040校(配布率99%)
   東京版 東京23区公立小学校約747校(配布率90%)
   横浜版 横浜市内18区の約343校
   ※その他 児童会館や公共施設などにも設置
(2019年2月時点)

※エコチルは、株式会社スクルーと提携している株式会社アドバコムが発行する機関紙です。
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